黙って俺についてこい

黙って俺についてこい

シンプルで共感できるコンセプトに人はついていくんだなあ、と、ふと思いました。

実は、以前ネットで読んだ記事で感動して、ある活動をお手伝いできないかとラブレターを送りつけたことがありました。

その活動というのは、ぬいぐるみの旅行代理店。直接行けない場所に、自分の分身としてぬいぐるみに行って来てもらうというものです。この代理店さんは観光しているぬいぐるみの写真を撮ってお客様にお返しします。なんともシンプルだし、ぬいぐるみが行ってどうするんだよ、と言われるかもしれませんが、わたしはそのコンセプトに感動したんです、そのとき。

わたし自身フィンランド留学中、リュックにぶら下げてたドラゴンを街中で座らせて写真を撮ったりしていました。もっとさかのぼると、高校生の時に行ったヨーロッパ旅行でも、友達から預かったじゃかぽっくるのストラップをエッフェル塔や空港の飛行機と一緒に写したりしていたこともあります。小さいときの写真を見るといつもリスのぬいぐるみを持って歩いていたし、ぬいぐるみが一部の人にとってはとても大切な、思い入れのあるものになりうることを知っています。

仕事で忙しかったり、体が不自由で旅行には行けない人たちが、自分の分身が楽しそうに観光している写真を見るのは、ただガイドブックで同じ場所の写真を見るのとはわけがちがうのです。

しかもその考案者の方はこれをビジネスとして成り立たせています。すごいなあ。

とまあ感動したわたしは、シカゴやアメリカ横断ツアーでお手伝いできないかと問い合わせたわけです。そして今回アメリカ横断旅行にお客様のぬいぐるみを数体お預かりすることになりました。今からツアーガイドとして、カメラマンとしてお手伝いできるのがとっても楽しみ!

また、語学学校のゲストスピーカーで、White Roof ProjectというNPOの方がいらしたことがありました。このプロジェクトも非常にシンプルで、建物の屋根を白く塗ることで室内気温を下げ、エアコンの使用を控えようというもの。実際の活動はほぼボランティアで成り立っているということですが、こんなにシンプルで明快な方法で社会問題を解決しているからこそ、人がついてくるんだなあとそのときも思ったのでした。

将来やってみたいこと、秘めているアイディアはいろいろあるけれど、それでどんな問題を解決したいのか、誰の役にたつのかというのはとっても重要なこと。自分の趣味とか、やりたい!という情熱とか、必要ないとは言えませんが、それだけでは続かないのかなあ。

なーんて、そんなことを考えました。寝ます。