自分大学をはじめてみる

自分大学をはじめてみる

社会人になってから、少し先の目標が定まらなくて、もやもやしていた。
専門分野と呼べるものもなく、何者でもなく、よく言えばどちらの方向にも進んでいける状態。

ただなんとなく、数年働いた後には自分が専門的に関わっていきたい分野が決まってきていて、その先に進むために再び学問としてその分野をきちんと勉強したいな、と思っている。
(単純に、学問以外のことが盛り沢山すぎた大学4年間では、何も学べなかった、というコンプレックスもある)

そこで、今の段階で自分は何を勉強したいかな、とちょっと考えてみた。
キーワードは

  • 教育、特に幼児教育
  • 多文化
  • アイデンティティ
  • 言語

これらを組み合わせたところ、例えば

  • 異なる文化を持つ両親の元に生まれた子どもは、自分を何人だと考えるのか
  • 両親の文化・国籍が同じでも、異なる文化圏に住んでいたらどうなのか
  • こどもはどうやって言葉を習得していくのか、マルチリンガルは可能か
  • どうやったら人種や国籍・文化を認め合える社会が実現できるか

こんな疑問が常々ある。
自分のバックグラウンドや、国際恋愛の先にある生活を考えるとぶちあたる壁。

きっと同じことで悩んでいる先人たち、研究をしてきた先人たちもたくさんいることと思う。
だからこの分野で何が新しいとか、何が通説とか、きっと色々あるんだろう。
でもわたしは何も知らない。

だから、まずは自分が研究するというより、全く専門として学んだことのないこれらのことに関して、今できる範囲で知識を得たい。

そしてその先により専門的な研究があって、その先に自分が課題だと感じている社会の環境を少しずつでも変えていけるアクションがある。
まだ妄想だけど、社会人1年目が終わろうとしている今、そろそろ何となく毎日を過ごすのではなく、次のこと、自分がやるべきことを考えながら進んでいきたい。

と、いうことで、自分で自分に課題図書なりを課して勉強してみることにする。

まず会社の近くの本屋さんで、上のキーワードにあてはまる、自分の興味の有る分野にかかわる本をいくつかピックアップしてみた。

  1. 幼児期―子どもは世界をどうつかむか (岩波新書 新赤版 949)
  2. ことばと思考 (岩波新書)
  3. ヘイト・スピーチとは何か (岩波新書)
  4. 子どもとことば (岩波新書)

岩波新書の本棚ひとつで4冊も見つかってしまったので、今日のところはここまでにした。

それから、独学で勉強していく方法を学べればと思い、この1冊も。

5.知的生産の技術 (岩波新書)

この課題図書リストは随時追加予定。
そして読むだけでなく、きちんと考えて、このブログなどで発信もしていきたいと思っているので、お付き合いいただければ幸いです。

あと、このタイトルに使った「自分大学」という言葉、もうどこかで誰かが使っているだろうなあと思ってググったら、やっぱりあった。

「自分大学」に入ろう―週末が愉しみになる!実りある生涯学習システムの提案

面白そうな本だけど、中古で28000円超えてるので手が出ませんね。
図書館に行こう。

さて、以上がやっと勉強する気になった社会人の所信表明でした。頑張ります。

フィンランド語学習法

フィンランド語学習法

いろいろあって、今度こそフィンランド語を本気で頑張ることにしました。
最近考えていたことや、松浦さんの本を読んだのがきっかけで、決意。

この本では、英語・フランス語・中国語を勉強して、、という話だったけれど、わたしに今一番必要なのはやっぱりフィンランド語かなと思い。

留学中は日々フィン語に晒されていたので、何もしなくても少しずつ語彙が増えていって、何について話しているのかはわかるくらいまでは半年で行ったものでした。
日本に帰ってきてからも、何度かちょっと勉強しようかな〜と、子供の本を翻訳してみたり、文法書をさらっと読んだりしていましたが、いつも三日坊主で。。

今度こそは続けようと、そして本当に話せるようになろうと思って、外国語学習法を調べるところから始めました。

街の本屋さんでは、英会話のコーナーはたくさんあって、諸外国語のコーナーもあるはあるけれど、旅の指さし会話帳とかばっかり。
旅行のサバイバル用ではなく、本気で喋れるようになるために、何をしたらいいのかという、外国語学習全般に関する本はなかなか見つかりませんでした。
何語を勉強するにせよ、ある程度一貫したやりかたがあるんじゃないのかなあ、、と思いながらググってみたところ、ネット上にはいろいろありますね。

わたしはlifehackerのこの記事を参考にやってみることにしました。

わずか数年で4カ国語をマスターしたオペラ歌手に学ぶ外国語学習法 | ライフハッカー[日本版]

ポイントは、忘れながら覚えること。
エビングハウスの忘却曲線を利用する方法。
その言語の音に慣れたら(わたしの場合は留学中にクリア)、Ankiというアプリを使って語彙を増やしていきます。
外国語学習にはその言語しか使わない。母語を使わないというのもポイントなので、基本の600語くらいは、絵で説明できるものから始めます。

Google画像検索を活用する

  1. 基本の600語のリストをもとに、英芬辞書で該当する言葉をみつける
  2. その言葉(フィンランド語)をgoogle.fiの画像検索でググる
  3. 想像通りの画像がでてくるか、はたまたまったく想像しなかった画像がでてくるか

たとえ辞書で見つけた対応する言葉でググっても、案外検索結果から別の意味を持っていることがわかったりします。
一つの英単語に該当するフィン単語が複数あるときにも、その違いがわかったりします。

例えば、apartmentを英芬辞書で調べると、vuokrahuoneistoとkerrostaloの二つがでてきます。
それぞれググってみると、、

vuokrahuoneisto

賃貸のアパートの1世帯ずつのこと。
スクリーンショット 2015-07-05 16.55.40

kerrostalo

賃貸のアパートの部屋があつまって入っている建物のこと。

スクリーンショット 2015-07-05 16.55.56

なかなかわかりやすいですね。

画像検索してみて、なぜその画像がでてくるのかわからないときは、すぐにフィンランド人に質問します。
身近に質問できる人がいるのはありがたいことです。

Ankiに登録して暗記する

基本の英単語に対応するフィン単語と画像がそろったら、Ankiというアプリに登録していきます。
Ankiとは単語帳アプリで、PC版は無料で使えます。
無料でアカウントを作成すると、他の端末で使うときにも、単語帳データが同期できます。
Ankiの良いところは、復習の頻度を勝手に管理してくれるところです。
簡単に覚えられたものは4日後、まだ覚えきれていないものは10分後、わからなかったものは1分後にまた表示されます。
画像や音声データもつけて単語帳をつくることができます。

唯一の難点は、iOS版のアプリが高いこと。。
日本のストアでは2200円します。
隙間時間を使って勉強したい社会人には、スマホ用のアプリは欲しいところですが。

まあ、これをお得に使いたいという人には少し裏技がありまして。
わたしはFamily sharingを使って無料でダウンロードできました。
applestoreでFamily sharingの設定をしていると、家族の誰かがダウンロードしたアプリは無料でダウンロードできるのです。
フィンランド人が日本語勉強用にいつも使っているアプリだったので、ラッキーでした。
家族でiOSユーザーの人は、2人で使えば半額、3人で使えば3分の1になるので、おすすめです。
最近話題のApple Musicも同じくシェアするとお得なんですよー。

話はそれますが、Ankiはなかなかうまくできたアプリですので、お金を払ってでも使う価値はあるかなと思いました。

今後はここにどんどん単語を登録しつつ、基本の600語が終わったら、自分で例文を作って登録してみたりします。
例文の文法チェックはlang-8.comにお願いして。
世界中のネイティブが添削してくれるサービスです。

これらのウェブサービスと、フィンランドでゲットした英芬辞書を駆使して、まずはこの1ヶ月、基本の600語を覚えたいと思います。
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1日20語!がんばるぞー。

追記:その後、良さそうなアプリをみつけて使ってみています

続 フィンランド語学習法 – graceoym

インプロビゼーションって知ってる?

インプロビゼーションって知ってる?

最近久しぶりに読書熱が来ている。

東京駅の本屋さんで閉店間際に見つけた本が面白くて、営業に行く電車の中でちまちま読んで、久々に分厚い本を読み終わった達成感を味わった。

それが、原題 “yes, and” 、邦題「なぜ一流の経営者は即興コメディを学ぶのか?」という本。

即興コメディってそもそも一体何だ、という感じかもしれない。
こんな感じの、観客との双方向性があったり、非常にライブ感のあるコメディのことだ。

当のわたしも即興コメディは見たことがないのだけれど、実は即興劇は見たことがある。
フィンランドに遊びに行った去年の夏、アートナイト(taide yö)のイベントで。
フィンランド語はさっぱりなので、厳密には何を話しているのかわからないが、観客がお題を好き放題出して行って、その中から一つ選んだテーマで寸劇をやるという流れだったと思う。
言葉はわからないながらも、そういう演劇のことをインプロビゼーションということを英語で説明してもらい、初めての即興劇を結構楽しんだ記憶がある。

そのインプロビゼーション形式のコメディ集団が、シカゴでビジネスマン向けにワークショップをやったりしているらしい。
その人たちが書いた本。

インプロビゼーションの基本は、アンサンブルと呼ばれるチームの他のメンバーが発したセリフ、作った状況設定を肯定して、その上に続きのストーリーを作っていくこと。
だから、yes, and…なのだ。(原題ね。)
前の人の発言を否定するような発言は、場をぶち壊しにするのでだめ。
質問ばかり投げかけているのも、創造を相手に任せっきりにすることなので、だめ。
要は、これがビジネスシーンにおけるブレストとか、イノベーションの起こる現場に置き換えられるよね、という話。

今年から社会人になって、こういうビジネス本を読むのが前より少し面白い。
自分のいるチームに置き換えてみたり、小さいことをすぐ実践してみたり。
今回はリーダー視点が多かったので、まだ今の自分がすぐどうこうできることではないが、営業でも相手の話を聞くことはやはり重要だよなあと考えたり、プレゼンでもインプロのように、観客の声を拾いながら進めていけたらもっと楽しくなるよな、とか、いろんなアイディアが。

あとは単純に、久々に興味を持ってどんどん読めた本なので、この勢いで読書がはかどりそう。
今はまた全く別ジャンルの本を読んでいるが、インプロ自体への興味も増したので、即興劇をみに行ったりもしてみたい。